BMPCC4KとVILTROXを試す

フリーランスの朝は集光から始まる。

結論

・BMPCC4K + VILTROX EF-M2IIは使える
CANON製以外のAPS-C用レンズも使える
・18-35mmの開放はポワっとする
・換算するとクロップファクターは1.35倍ぐらいになる

はじめに

年末に勢いでBMPCC4Kを買ったはいいものの、レンズのことは何も考えていませんでした。
色々と物色していると電子接点+レデューサーの中国製アダプタが2万ちょっとで出てるじゃないですか。

わかっています、Metabonesのほうが精度が高いことぐらい。
電子接点だけならまだしもレデューサー付きですから、値段が1/4のアダプタは怪しいに決まってます。
一昔前の安いレデューサーレンズはわかりやすいぐらい描写が甘くなったので何度も悲しい思いをしたものです。(何度も買った)

ただ最近の中国製ってクオリティも高いものが増えてきて、絶対に安かろう悪かろうでなくなってるのも確かです。


というわけで買いました。えーい。おらっ。
今回買ったものはVILTROX EF-M2のIIになります。ややこしい。

テスト

フルサイズ用のレンズが使えるとか1段明るくなるとかは分かり切ったことかと思いますので、省略します。


機能面だと絞りは調整可能です。(電子接点が活きてる)
AFは不可です。
レンズ側の手振れ補正はレンズによっては効くみたいですが、SIGMAの17-70mmは反応しませんでした。


次にレンズとの組み合わせですが、
CANON純正のEF-Sレンズ(15-85mm)は、アダプタと干渉してそもそも取りつきませんでした。

持っていた他のAPS-C専用レンズ、
SIGMA 18-35mm
SIGMA 50-100mm
Tokina 11-16mmは問題なく装着できました。


さて肝心の描写面です。

BMPCC4Kとレデューサーの倍率と掛け合わせるとクロップファクターは1.35倍になります。
言い換えれば、APS-C用レンズをAPS-C機よりも広い画角で撮影が可能ということになります。これは新鮮な感覚でした。

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X-T3との比較・18mm側

比較用にX-T3を使っています。こっちはレデューサーが入ってない使い方になるので単なるAPS-Cの1.5倍です。
比べるとやはり少し広いです。35mm換算での数値的には24.3mmと27mmの差になります。


当たり前の話になりますが、レンズの設計上で想定していない部分まで使って描写していることになるので弊害もあります。

18-35mm F1.8は解放の描写が甘くなります。

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X-T3との比較・F1.8・200%

ただ、甘いと言っても現代レンズとオールドレンズを比べた時ぐらいの差であって、そもそも開放でこれだけカリカリに写る18-35がちょっとおかしいレベルですので、普段動画で使う上で困ることはないと思います。

ちなみにレデューサー効果でBMPCC4K上では開放がF1.2と表記されるのですが、(表記上の)1.8ぐらいまで絞れば甘くなる現象は急になくなります。


Tokinaの11-16mmも試してみました。

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11mm・隅・100%

広角レンズの隅ぐらいは影響出るだろうと思っていましたが普通に解像していて驚きました。このレンズも問題なく使えます。
フリンジはX-T3側でも出ていたのでレンズ起因ですね。

追記:レンズ起因と書きましたが、あとで見比べてみるとレデューサー込みのほうがフリンジが強いことがわかりました(動画においては誤差の範囲だと思います)


解像度に関しても買う前に心配していた昔の安いレデューサーにありがちな甘々問題は一切ありませんでした。中国製おそるべしです。

YouTubeのレビューで知った注意点としては、レデューサーを入れる分、フレアの影響をちょっと受けやすい等などがあります。こちらはまたテストしたいと思います。

まとめ

レデューサーはAPS-C機でフルサイズに近いボケを得るためのもの、程度に考えていたので、マイクロフォーサーズ機でAPS-Cより広角を得られるようになるとは思いませんでした。

今回はBMPCC4Kで試しましたが他のマイクロフォーサーズでも使えますので、「APS-Cキヤノン用レンズが死ぬほどあるんだぜ!」って人は是非とも試してみてはいかがでしょうか。普通にアリだと思います。

当分はこのレデューサーとAPS-C用レンズの組み合わせで撮ってみようかと思います。


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